清潔を保つため

トリミングサロンでは、ワンちゃんの被毛をカットして整える「トリミング」だけでなく、シャンプーや歯磨き、耳掃除などといった全身のお手入れである「グルーミング」も行います。日常的なブラッシングだけでは落とせない汚れを定期的に落とすことで体臭も少なくなり、その犬種本来の美しさを引き出すのです。

健康を保つため

グルーミングを行うことは、全身を清潔に保つだけでなく、皮膚への刺激から血行が促進され新陳代謝もよくなります。被毛が長くなる犬種では、体温調整がうまくいかなくなって熱中症を起こしたり、動きにくくてケガの原因になったりすることもあるのです。トリミングサロンに定期的に通うことで、熱中症や不慮の事故を防ぐことができます。

病気などを早期発見するため

トリミングをすることで、日常的なグルーミングでの観察も行いやすくなります。言葉を話すことができないワンちゃんですから、自分の体に痛みや違和感があっても飼い主さんに伝えることができません。また、飼い主さんが日常的なブラッシングの際にワンちゃんの体の観察を行っていても、毎日少しずつ変わっていくと異常が発見できないこともあります。

トリミングでは、飼い主さんの目とプロの目の2つの方向から健康管理をすることができます。

愛犬との生活の振り返り

トリミングサロンでプロと話すことで、ワンちゃんとの生活やかかわり方を振り返ることができます。日頃の生活やしつけ、コミュニケーションの取り方などについてアドバイスがもらえるのも心強いです。

おしゃれを楽しむ

長く伸びた毛をトリミングサロンできれいに切りそろえると、ワンちゃんは何倍もかわいらしくなります。ワンちゃんは飼い主さんの気持ちに敏感なので、飼い主さんの「かわいくなった」「素敵になった」という眼差しを感じてうれしくなってしまうものなのです。

一般的な見分け方

ワンちゃんは被毛の状態によって、ダブルコートの犬種とシングルコートの犬種に分けられます。

• ダブルコート：軟らかくて短いアンダーコートと硬くて長めのオーバーコートの二重構造で換毛期がある
• シングルコート：オーバーコートのみで換毛期がなく被毛が伸び続ける

シングルコートの犬種にはトリミングが必須

ヨークシャテリアやマルチーズ、トイ・プードル、シーズーなど、シングルコートのワンちゃんは定期的にトリミングしないと、毛がからまったりして大変なことになってしまいます。ケガをしやすくなるだけでなく、排せつ物が被毛についてしまったり、食べ物や水の摂取も上手にできなくなったりすることもあるので注意しなければなりません。シングルコートの犬種を飼う際には、毎月トリミングに通える時間と費用があるかどうかをよく考えてから迎え入れることが大切です。

ダブルコートのワンちゃんは基本的には清潔を保つグルーミングを

ビーグルや柴犬、フレンチブルドックなどのダブルコートのワンちゃんは、一定の長さで被毛の成長が止まり、換毛期で抜け替わるのでトリミングをしなくても被毛が伸びすぎることはありません。しかし、ダブルコートの犬種の中にもシュナウザーのように毛が伸び続ける犬種もいますので、迎え入れる際によく確認することが必要です。一般的なダブルコートのワンちゃんにトリミングをしてしまうと、皮膚がダメージを受けたり被毛の生え方が変わってしまったりする場合もありますので注意が必要です。